象は静かに座っている

An Elephant Sitting Still

2018年 中国 234分

ドラマ

煮え切らない

満足度:7/10

4時間という長編作品。
無名の監督の処女作にして遺作。
というのも、この作品を完成直後、公開前に29歳の若さでこの世を去ってしまった。

予告を見て、重いテーマを持ったドラマの印象で興味を持った。
そしてどうして監督は命を絶つことにしたのかが気になった。
この作品を観たら何かわかるかもしれないと思った。

究極のインディペンデント映画。
フォーカスリングを回さないカメラワーク。ログのような無機質な色合い。
BGMもギターサウンドが特徴的。残響音やジャズコーラスを通したような音。

生前、この映画の主題をコーマック・マッカーシーの小説「すべての美しい馬」からの引用としてこう述べたという。
「彼は世界の美しさには秘密が隠されていると思った。世界の心臓は恐ろしい犠牲を払って脈打っているのであり、世界の苦悩と美は互いに様々な形で平衡を保ちながら関連し合っているのであって、このような凄まじい欠落のなかで様々な生き物の血が究極的には一輪の花の幻想を得るために流されれているのかもしれなかった」

このニュアンスはとても共感するところで、同様のことを考えることはよくあった。

生々しい生活感。
理解されない孤独や誤解された理解を衝動のままにぶつける若者と諦めて受け入れた老人と、でもどうにかしようともがいたり、完全に諦めたり。
どうもがいても答えはないことがとても考えさせらて、つらくなる。