後回しにしてきた多くのこと

「いつかやろう、と思っていたことの多くは、今やらなければもうできないことが重くのしかかる」
2ヶ月前にこのようなことを書いたが、もうちょっと深堀りする。

「後でやろう」
「いつかやりたいな」

そう思うことは、よくある。
そうやって後回しにしてきたことは相当積み重なっている。
年を重ねた分だけ、その量は増えている。

後回しにしたものは結構大事に記憶にしまっているほうだ。
それでも多くのことを忘れてしまう。
忘れたくなかったことも、それが何だったか忘れることもある。
忘れたくなかったことが、どうでもよくなったこともある。

「今を大切にしよう」
ありがちなフレーズ。

その「今」に対する考えが昔と今では変わった。

若き頃は「納得できない未来のために生きるのはではなく、自分に正直に生きる」、それが「今を大切にする」ことだった。それが自己表現したいのであればナルシストやアーティストというスタイルかもしれないし、誰かのためや何かのために何かしたいのであれば社会貢献につながるのかもしれない。いずれにしても「誰かに決められるのではなく、自分の意思を持とう」ということだった。

40歳になって切実に想うことがある。
「後でやろう」「いつかやりたいな」と思ったことは、より具体的に考えなければ実現することはない、ということだ。別に悲観するわけではないし、何かを煽るつもりもない。これは「現実」だ。「後がない」という現実を痛感している。
人生がこんなにも短いなんて思ってもいなかった。
だからこそ「後でやろう」「いつかやりたいな」と思ったら「今、できないかな」とまず考えるようにしたい。今できないのであれば、いつできるのか。その見通しが立たないのなら後回しにしないで諦める。諦めたくないのであれば、実現可能なプランを立てる。そうしなければただの叶わぬ夢物語に終わる。「今を大切に」とはそういうことなんだと思うようになった。

悔いのない人生なんてあるのだろうか?
そんな人生を送れている人は本当に羨ましい。
でも、悔いのない「人生」ではなくて、悔いのない「場面」は確実にある。
あとはそんな悔いのない場面をどれだけ積み重ねていけるか。
そして「すげーしあわせだー!」をあと何回言えるか。
一日は本当に短い。

一瞬の輝きを手にするために失う時間。
その過程にいる間のやりきれない孤独。

忘れないでいたい。

暗闇に必要なのは、光ある場所。

たけたけ(川上武範) 1975年7月生まれ。シンプルシンプルデザイン代表。シンプルシンプルデザイン起業時に、この「たびのと」を立ち上げ運用開始。最近(2020年4月15日現在)では、新たに、Filmpathy(フイルムパシー)を立ち上げるべく準備中。